2007年01月31日

「美は有用性に宿る」

先日、家から車で1時間程のところにあるシェイカーヴィレッジに行ってきました。

シェイカーとは19世紀を中心にアメリカで活動したキリスト教の宗派のひとつで、信徒たちは田園で共同生活を送り、すべてを自給自足で賄い、私有財産・結婚を否定し、労働を尊いものとしていました。

シェイカーの考え方は、以下の言葉に代表されると言われています。

「美は有用性に宿る」
「規則正しいことは美しい」
「調和には大きな美がある」
「言葉と仕事は簡素であれ」


彼らは優れた職人集団でもあり、生活に必要なものは全て自分達で作っていたのですが、彼らの作る道具や家具はその哲学をよく現していると思います。

dining.jpg


シェイカースタイルと呼ばれる彼らの家具は、実用性を追及した、不必要な装飾を一切取り去った非常にシンプルなデザインで、その優美な姿は思わずため息が出てしまうほど。細部にも丁寧な加工が施されており、彼らの勤勉で誠実な様子が伝わってきます。

そんなシェイカーの建物の中は今でも清清しい空気が流れていて、自然とこちらも姿勢を正される思いがしました。

シェイカーヴィレッジを訪れ、改めて『簡素な美しさ』というものに魅了されました。彼らの生活から、「必要なものだけあればいい」と教えてもらったような気がします。



シェーカーへの旅―祈りが生んだ生活とデザイン (平凡社ライブラリー)

2007年01月24日

製作の手順

こんな感じで進めています。

1.作るものを決める

私の場合、必要にせまられて作ることが多いです。
“こういうのがあったらいいなぁ”から始まります。

2.図案を決める

刺し子の本などを参考に、作りたいもののイメージに合う図案を
選びます。

3.布地を決める

目的に合わせた布を選びます。
例えば、よく洗うものには厚手の木綿、装飾的な小物には絹、
伝統的な雰囲気を出したい場合は藍木綿・・・など。
裏布もこのときに選びます。表布とのバランスを考えながら、大抵薄地のものを使います。

4.糸を決める

threads.jpg糸の色と太さを決めます。

刺し子糸:素朴で力強い感じを出したいとき等。
刺繍糸:色が豊富なので、微妙な色合いが楽しめます。

作品の大きさに合わせて太さ(何本どりにするか)を決めます。


すでに持っている糸で合う色がないときは買いに行きます。はぎれを片手に糸売り場にしゃがみ込み、じっくりと色を選んでいくのは、私にとって至福の時ですわーい(嬉しい顔)    

5.デザイン・サイズを決める

用途に合わせて、デザインと具体的なサイズを決めます。
刺し子を施すと必ずと言っていい程縫い縮みが発生するので、
多少余裕を持たせます。

6.図面を描く

plan sketch.jpg私は実際に作り始める前に、詳細な図面(縮小図)を描くようにしています。

多少時間を要しますが、大きい作品・複雑な模様・細かい付属品を付ける場合など、縫いながら確認できるので描いておくととても便利です。
同時に、使った糸番号なども今後のために記しておきます。

写真は浅葱木綿の鍋つかみを作ったときに書いた図面です。

7.図案を写す

図案を写すのは最も骨が折れる作業ですが、仕上がりに影響するので丁寧に写します。大抵はチャコペーパーを使って写していますが、直接布地に書くときもあります。

shituke mihon.jpg大きい作品、複雑な模様などはしつけ糸を使うと便利です。

左写真の作品はたいへん大きい物だったので、しつけ糸でマークをした後に直接チャコペンで書いていきました。


8.ひたすらに縫う

説明はいりませんね。
準備段階も楽しいですが、やはり縫う作業には及びません。
布や糸に触れながら、何も考えずに縫っていく作業は本当に気持ちがいいです。
タグ:刺し子

2007年01月17日

絣のアクセサリー袋

jewelry bag (1).jpg  jewelry bag (inside).jpg
  
今まできちんとしたアクセサリー入れを持っていなくて、小さな木箱に適当に入れていました。旅行時にも持ち運びやすいよう、布製の入れ物があったらいいなとずっと思っていて、今年のお正月にやっと作ることが出来ました。

寸法や細かい部分は、自分の持っているアクセサリーに合わせて決めました。
表布の絣模様に少し色が欲しかったので、刺繍糸で絣風に刺してみました。朱色の他に、ところどころアクセントに黄緑色を入れてあります。

ポイントは、指輪入れの部分に笛の柄を使ったところ。
男性用モスリンのはぎれから持ってきました。
保護のため全体にキルト芯をはさみ、周囲にステッチをかけて仕上げてあります。

機能性重視ですが、色合いが何だか小さな着物みたいで見た目も気に入っていますわーい(嬉しい顔)


参考
かんたん刺し子の袋物」 吉田英子著 (文化出版局)

材料
布・・・ 表布 藍木綿 25cm×31cm
     裏布 木綿  25cm×55cm 
    別布 モスリン 5cm×10cm
糸・・・ フランス刺繍糸 少々
その他・・・キルト芯 25cm×62cm
        フャスナー(18cm)3本
        ボタン 2個

2007年01月11日

並幅が使い易い

tanmono roll.jpg

並幅とは、和服地の反物の幅のことで通常はおよそ36p。

並幅は小物や手提げを作るのには丁度良いサイズで、耳の部分もうまく活用できます。特に暖簾を作るときなどは脇の処理をしなくても済むので手間が省け、見た目にもすっきりと仕上がります。

なので私は、濃紺の藍木綿や浅葱木綿などの定番のものは思いきって反物で買うようにしています。(一反の長さは、木綿反でおよそ12m)
ただでさえ高価な藍木綿を一反買うとなると多少勇気が要りますが、切り売りよりは断然割安ですし、何よりも、手元に置いておく事で作りたいときに一気に取り掛かれるのでそうしています。

新しい反物を買う他にも、いい方法があります。
古い着物をはいで使うのです。蚤の市などで買える安い着物なら
気兼ねなく使うことが出来ますし、色や柄も地味なものから派手なものまで色々と手に入ります。


蛇足かもしれませんが、着物をはいでいくと全て四角い布になり、それらを繋げていくと、再び一反の長さになります。

初めてそれを知ったときは、新鮮な驚きがありました。
つまり、最低限必要な部分しか切っていないのです。もちろん着る人の寸法に合わせて作ってあるのですが、並幅で余った部分は全て縫い代の中に入れてしまいます。そうする事によって、寸法を変えて縫い直すことが可能になります。

これこそは、和服と洋服の作り方において大きく異なる所です。
服を作る、布地を再利用するという過程において、和服は実に無駄のない合理的な仕立て方なのです。

着物ってすごいなぁわーい(嬉しい顔)

2007年01月05日

絣木綿のお手玉

amami-shochu.jpg新年明けましておめでとうございます

アメリカに居ても、やはりお正月は特別な日です。
お雑煮を作り、取って置きの焼酎を開けてお祝いしました。




beanbag.jpg


お正月らしいかどうか分かりませんが、お手玉を作ってみました。

絣木綿のはぎれを使い、可愛い色も付いていたので刺し子はせずに、そのまま縫うことにしました。このお手玉は俵型なので、三辺を縫って小豆を入れるだけですぐに出来上がります。

お手玉は子供の遊びと侮るなかれ、なかなか難しくて面白いです。
今は片手で二個のお手玉を練習しています。片手に二個のお手玉をのせ、交互に投げて受けるを繰り返します。

それだけでもなかなか難しくて、目標である両手で3個のお手玉は、まだまだ出来そうにありません。

ジャグリングをしていると、脳の普段使っていない部分を刺激されるような不思議な感覚があり、なんとも気持ちがいいですわーい(嬉しい顔)


参考
刺し子百葉」 吉田英子著 (文化出版局)

材料  (一個分)
布・・・ 木綿 20cm×10cm
その他・・・小豆 40g

タグ: お手玉