前回に引き続き、シアトル帰省時でのお話。
唐突ですが、夫のお母さんはキルトの達人です。
フルタイムで働いているにもかかわらず、年に何枚も大きなキルトを完成させてしまう、時間の使い方が上手なかたです。
彼女のキルトは大きな図柄で地味めの色を使ったものが多いのですが、帰省時に私達のために用意してくれたベッドには、それらとは明らかに作風の違う、一見古めかしい柄のキルトが掛けてありました。
私 「これは、お義母さんが作られたのですか?」義母「ふふ、これはね、私のおばあさんが昔作ってくれたものなの。素敵でしょう?」「とっても可愛いです!・・・っていうか、ずっと使ってたんですか?」「長い間しまってあったんだけど、最近また使うことにしたの。やっぱり使ってこそよね。」「そうですよね〜。・・・・・・(しばし眺める)・・・・・・!!!これらの布地、一枚一枚全部模様が違いますよ
」「そうなのよ〜。おばあちゃんは家族に作った洋服の余り布を長い間全部取って置いていたみたいで、これなんて(ひとつの柄を指差して)私が子供の頃に着ていたパジャマの柄なのよね。うふふ。」「・・・・・・
」いきなり最初からびっくり!
義母のおばあさんは当時アメリカ中西部の田舎で農業をしていた家族だったそうです。このキルトだけを見ても、当時のモノを大切にする暮らしぶりが窺えます。余ったハギレも貴重な材料だったのしょうね。
キルトの原点を見たような気がしました。
滞在中、義母は私に古い布を見せながら、さらに素敵な話をしてくれました。
最近、親戚家の物置から、そのおばあさんの製作途中のキルトがいくつか出てきたらしいのです。あいにくその親戚家にはキルトをする人がおらず、その古布一式がキルト達人である義母のところにまさに来るべくして来たようなのです。
面白いことに、型紙と細かく切り揃えられた布の山ばかりが残されていて、完成図が全く分からないということでした。なので義母は、こうかな?ああかな?とおばあさんが作ろうとしていた図案を想像しながら、少しずつ布をつなげる作業をしているのだそうです。
もちろん冗談だとは思いますが、「もし私の代で完成させられなかったら、あなたがこれを引き継ぐことになるかもね。うふふ。」と言われてしまいました・・・。
よくよく考えてみたら、夫の実家に行くのは結婚してから初めて!でしたし(我が家には何回か遊びに来てくれていましたが)、まんざら冗談でもなかったのかも・・・

何やかやと言いながら、夫の曾祖母の使っていた布を私も少しいただきました。
とっても可愛いサーモンピンク色です。
(1930年代のもの、しかも待ち針が付いたまま!)